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みどりのおうちのじかん tenobe.exblog.jp

誰にとっても、日々の暮らしは かけがえのない時間。ひとつひとつを大切に物語をつむいでいきたい


by hituzi-to-yagi

丹沢ミラプロ映画祭、始まってます

ROADSIDO#2012を観に行ってきました♪
現在行われている丹沢ミラプロ映画祭の上映作品のなかのひとつで、17日にぶらっすりー千元屋さんで上映されました。
作品というのは、端的に創作者をよく表わしているのだろうと思います。
上映のあと諸沢監督さんのお話がありましたが、映画にでてきた人の「今」や映画では伝えきれなかった状況を補足するお話をまず最初にしてくださり、それがお話の中心ですべてでした。苦労話とか、そういうのは一切なく。戸惑い、悩みについては少し語られました。それは、映画を観たときに感じた誠実さや柔らかさ、優しさと重なりました。監督さんの姿勢に、聞く側の私も謙虚になりたいと切に思いました。
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この映画はインタビューを中心に構成されていて、どうして彼らがこんなにも自分の内面を言葉にできるのか、見た方のなかで驚く方もいると思いますが、それはひとえに監督さんの人柄にもよるのだろうと思いました。
ここで私が言いたいのは、だから凄い、とか、だから素晴らしい、とか言う事ではありません。諸沢さん自身が仰るように、震災という状況を経験して、地元では話せない話、身内同士では却って話しにくい話を、『他人だから』、『東京の人相手だからこそ話せる』、ということも間違いなくあります。

観終わって強く思ったことは・・・誰しも、自分にしかできないこと、自分ができることをしている。そのことを尊重して、意識して、日々を送りたい・・・ということです。
誰かに何かを期待するのではなく、自分が思うこと、為すことが誰かに繋がっていって、何かを動かすことはあるかもしれない。でも、そうならないこともたくさんあって、変われるのは(変えることができるのは)自分のことくらい。それさえも容易ではないということを、忘れたくないです。

あと、何者かだから、何かができるとか、そういう風に思いたくないと思いました。(ミュージシャンだから人のこころに灯りをともせるとか、バックがいて、企画もいいから、実現できるとか、そういうことではないと私は常日頃思っています)

そして、たとえどれだけこころを動かされても、私が誰かの人生を生きることはできません。当事者というのは代えようがないです。でも、意識というのは広げることができます。それぞれがそれぞれの事情を生きている当事者です。他者のことを分からないまでも、一部を知り、想像することはできます。その想像を大切に他者と関わっていくこと、それが意識を広げるということです。それは継続し続けるから意味があり、価値がある、そのことをより強くこころに刻みました。

いろいろな内容を含んでいる映画で、見た人どうしでないとなかなか話すのは難しいので、これ以上の感想はおいておきます。ただ、また機会があれば観たいと思いました。

折りしも、衆議院が解散して、選挙が始まります。一度に何かを変えること、誰かに何かを期待してもそれは叶わないということ、今までのことで十分経験できたと思います。流れのなかで、過去を踏まえたうえで、近い将来と遠くの未来をどう描くか、長期戦で考えて、ひとつひとつを選択したいねと我が家では話し合っています。

追記

こちらは、渋沢丘陵の自然が墓地開発によって失われることについて知っていただくためのDVDを流している様子です。植物や沢の様子を撮った写真を中心に様々な会の方の協力のもと、丹沢未来プロジェクトの有志が製作しました。映画祭にいらした30名近くの方が、上映までの待ち時間にご覧くださったようです。
先日、地区の市政懇談会があったので、市長や市役所のかたが参加されるなか、この件で話をしてきました。東京ドーム4個分に及ぶような大きな開発があるときは、地主さんや開発に関わる一部の住民だけではなく、市民に対して知らせて欲しい、そのようなシステムを考えて欲しいと言ってみましたが、「そういうことは、知りたい人が公聴会なり業者のところに行ってくれればいい。こちらで考えることではない」と自治会連合の会長さんに言われました。市長や市役所の代弁というか、総じてそういう意識なのか、個人の意見なのか測りかねますが、なんともいえない気持ちになりました。
知る、知らせる、ということに関して、限界があるのはわかりますが、努力する気があるのかないのかということで言うと、努力する気はない、という風に聞こえるのが残念でした。
一旦、壊したものを人の手で元通りにすることはできません。また、一旦決めたことを考え直すことは人にとって容易ではありません。人にできることは限られている・・・だからこそ決めることに対して慎重さをもつことと、システムに対して柔軟であるようお互いに認め合うことが肝要なのだと思います。決めたことだからとお互いに縛りあって融通が利かないのは不幸です。誰にも責任がとれないことだからこそ、そう思います。
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by hituzi-to-yagi | 2012-11-19 10:38 | ちいき